製品活用例

サクセスストーリー: 3D カメラによる木材測定

bsAutomatisierung の箱持ち上げロボットセル
bsAutomatisierung の箱持ち上げロボットセル
3D マシンビジョンは、ロボットビジョンの将来を支えます。ロボティクスおよび自動化された量産では、3 次元データがなければ満足な結果が得られない用途が多数あります。同様に、接合や溶接などの困難なアセンブリプロセスにも当てはまります。複雑なことで知られている箱持ち上げもその中に含まれます。

整理されていない部品の正確な位置を正しく検出することは、ロボットで確実に箱持ち上げを実現するためには欠かせません。IDS の Ensenso ステレオ 3D カメラは、精度とコスト効果に優れ、高速な 3D 画像キャプチャソリューションです。ドイツの企業 bsAutomatisierung GmbH はこのカメラに搭載された新しいオプションを使用して、スピード重視のビンピッキングソリューションを実現しています。
ビンピッキングは依然として、ロボット支援生産において実行難易度が高い作業です。メッシュパレットまたはスタックコンテナから山積みされた部品をピックアップするには、ロボットは形状、サイズ、位置、物体の向きを正確に検出しなければなりません。この情報はすべて、ロボットの衝突防止経路をその場で生成するために必要です。

しかし、3D データのキャプチャの導入には困難が立ちはだかります。精度と完全性に加えて、短時間のサイクルタイムとプロセスの安定性も要求されるからです。現在市販されている数少ないソリューションは、速度が遅すぎるか、または量産に適したプロセス安定性を発揮できません。そういった欠点がないソリュー
ションは、非常に高額です。
各コンテナの固定位置に取り付 けられた 2 台の Ensenso N10 ステレオ 3D カメラ
各コンテナの固定位置に取り付 けられた 2 台の
Ensenso N10 ステレオ 3D カメラ
IDS の Ensenso ステレオ 3D カメラは、ロボットビジョン用途に適用されるサイクルタイム、可用性、コスト効率に対する要件の基準をすべて満たすことに成功しました。USB 接続が可能な産業用カメラとしては市場初で、WVGA 解像度の 2 つのグローバルシャッター CMOS と強力なソフトウェアを超コンパクトなハウジングに統合し、さらには赤外線パターンプロジェクターも内蔵しています。ランダムドットパターンを撮影する物体に投影し、表面上の見えない、または見えにくい構造を強調して表示できます。ステレオ照合では画像内の「特徴点」の識別が必要となるため、この機能が必要になります。物体は、2 つの画像センサーによってステレオビジョンの原則に従って撮影されます。そして、三角測量法に基づく幾何学的関係を使用して、すべてのピクセルの 3D 座標が再構築または再計算されます。つまり、ほぼモノクロの表面を持つ部品が箱の中に置かれても、その他の技術を使うことなく、表面全体の連続したきめ細かな 3D 画像を生成できます。しかも所要時間はほんの数ミリ秒です。
 
 
Ensenso の高速性は、bsAutomatisierung のビンピッキングロボットセルへの応用に活用されました。同社は、シュトゥットガルトの南約 60 km に位置するローゼンフェルトに本社を構え、生産機械および部品ハンドリングの高速・高精度ロード・アンロード向けのシステム開発および製造を専門としています。同社のビンピッキングセルは、山積みの部品をコンテナから自動的に取り上げて、下流の生産プロセスに渡します。セルのサイクルタイムは 10 秒を下回り、光切断法などの従来のソリューションでは不可能なレベルです。用途と顧客の要件に応じて、従来の多軸産業ロボットまたは線形ポータルロボットをセルに取り付けられます。モジュール式構造なので、各種サイズのコンテナに調整でき、1 つの箱、または同時に 4 つの箱に対応できます。
 
箱はそれぞれ、2 台の据え付け型 Ensenso カメラで監視されます。これには、ロボットアームに直接カメラを取り付ける場合よりも 2 つの優れた点があります。まず、システムのサイクルタイムを短期化できます。ロボットが 1 つの箱から部品を取り出している間、物体検出プロセスで次の箱の処理を開始できます。部品を 1 つの箱から取り出すだけの場合でも、ロボットが直前に持ち上げた部品をどこかに置く動作をしている間に、次の部品を探すプロセスを開始できます。
 
その他の利点として、別の Ensenso カメラから取得した画像の相互校正を非常に簡単に実行できます。カメラソフトウェアがマルチカメラアプリケーションの処理専用に設計されているためです。2 台以上のカメラが同時に使用される場合、同時に別の角度からシーンを撮影できるので、影が発生せず、像面を拡張できます。複数のカメラを操作する際も同様に、N10 システムは使用されるすべてのカメラから得られるデータを含む 1 つの 3D ポイントクラウドを提供します。設置するカメラの台数を調整することで出力結果の精度を調節し、ほぼあらゆる要件に対応できます。さらに、Ensenso ソフトウェアは複数のステレオカメラをただ組み合わせるだけでなく、これらのカメラを従来の産業用カメラと併用して、カラー情報やバーコードの読み取りなどに利用できます。
Ensenso 産業用カメラは、2 台の CMOS センサーと 1 つの赤外線パターンプロジェクターをコンパクトなハウジングに搭載しています。
Ensenso 産業用カメラは、2 台の CMOS センサー
と 1 つの赤外線パターンプロジェクターをコンパク
トなハウジングに搭載しています。
最後に、Ensenso ソフトウェアでは、CMOS センサー 2 台とパターンプロジェクターの制御を前提としており、3D データのキャプチャと前処理を実施します。その結果、フレームレートと画質の両方が最適化され、分析に使用する PC で必要なリソースが大幅に削減されます。カメラは動作距離 260 mm ~ 1,400 mm、可変像面向けに設計されています。3.6 mm から 16 mm の焦点距離を取り揃えているため、さまざまな距離とサイズに対応できます。その他の 3D 画像処理とは異なり、このカメラは最大 30 fps のフレームレートで静止物と移動物の両方を撮影できます。センサー 2 台と内蔵プロジェクターを搭載していますが、寸法は150 x 45 x 45 mm、重量はわずか 400 g です。丈夫なアルミニウム製ハウジングと 12-24 V ハードウェアトリガーおよび入出力用 GPIO コネクターを 備え、Ensenso は産業用途に最適です。また、3 ピン M8 センサー/アクチュエーターコネクターと USB ケーブルはねじ止め式の設計です。

そして、Ensenso は OEM とシステムインテグレーターにさらなる利点を提供しています。準備いらずで 3D データを即座に利用できます。つまり、設置したらすぐに使えるのです。あとは、ロボットを校正してカメラの操作に備えることです。この作業も、ロボットグリッパーに取り付けられた基準板を使えば、非常に簡単です。ソフトウェアはこの基準板を使用してカメラの取り付け位置を計算します。すると、ロボットの座標系に 3D データが即座に表現されます。
 
撮影された画像は Halcon 11 を使用して分析されます。必要なインターフェイスは Ensenso の包括的なソフトウェアパッケージに含まれています。C、C++、 C# 向けの API も付属しています。見つかった部品のターゲット座標と、動的な障害物としてコンテナ内の残りの内容のマップが、ソフトウェアモジュールに転送されます。ソフトウェアはこの情報を、セル、ロボットとロボットグリッパーから取得した CAD データと一緒に使用して、ロボットの衝突防止経路を生成します。経路はロボット制御機構に転送されて実行されます。精度が低い場合、識別が不正確な場合、または部品が所定の位置から落下した場合、箱持ち上げは失敗します。グリッパーにある各種センサーやグリッパーとフランジ間の衝突監視機能により、ロボットはこのような失敗を検知します。ロボットはコンテナから自立的に外へ出て、別の場所の部品を取り上げようとします。人間が介入する必要はありません。全プロセスは PLC によって監視され、制御されています。また、PLC はマシンビジョンシステムに、どのタイプの部品がいつ、どの箱から取り出されたかを通知します。
 
これまでに、3D マシンビジョンが持つ潜在的な能力は、この技術が複雑で高価であるという理由で、存分に発揮されてきませんでした。しかし、bsAutomatisierung に見られるようなビンピッキングセルは、Ensenso ステレオ 3D カメラを利用することで、このプロセスをコスト効率とプロセス信頼性を確保しながら実装できる実例になっています。USB 2.0 ポートを備えているので、カメラを簡単に接続でき、価格面でも魅力的な技術設計になっています。そして速度の点からも、Ensenso はその他の競合ソリューションから群を抜いています。USB インターフェイス搭載 Ensenso の他に、GigE 接続および e2v 製 1.3 メガピクセル CMOS センサー 2 台を搭載したモデルも近々発売されます。

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