複合材料の非破壊検査

表面の裏側を探る

複合材料の非破壊検査

ヨットやボードの組み立てで最もよく使用される材料は、いわゆる複合材料です。2 種類以上の部品の長所をうまく組み合わせることで、卓越した性能を発揮できます。中には、各用途の分野に合わせて調整できるものもあります。航空業界、風力タービンなどのパワーエンジニアリング、医療技術、スポーツ器具製造、自動車産業といった高性能用途でも使用されているのも、驚くに当たりません。しかし、外的作用や材料の疲労などにより、連結箇所には「割れ目」が生じることもあります。そこで、定期的な検査が欠かせません。UNX Technologies Co., LTD.Taiwan の iX-600 ポータブル検査システムは、多層構造の複合材料の非接触検査を実施し、広い表面にも対応します。画像処理を使用して、肉眼では見えない弱点を検出します。熱画像カメラに加えて、IDS Imaging Development Systems GmbH の.オートフォーカス搭載 uEye ボードレベルカメラも使用しています。

特に海洋用途では、複合材料の需要は増加を続けています。フロアエレメント、サイドウォール、シーリングパネル、ドアだけでなく、トイレや仕切りユニットまで、複合材料で製造して供給できます。さらに、フロア、壁、ルーフパネルなどの荷重パーツも製造でき、重量を大幅に削減できます。このような用途に使用される従来の複合材料の例として、CFRP (炭素繊維強化プラスチック) が挙げられます。剛性に優れ、同時に非常に軽量です。GFRP (ガラス繊維強化プラスチック) もまた、プラスチックとガラス繊維から製造された材料です。コスト効果が高く、品質も非常に優れています。

このような軽量な組立材料を使うと、個々のコンポーネントは単一の材料に結合されませんが、実質的には共存することになります。このため、製造過程で泡、穴、異物混入、剥離 (層のはがれ) などの破損が発生することがあります。運転中など、移動時に衝撃を受けたりすると材料の強度が損なわれる場合があります。複合パネルが衝撃を受けても、外部には目に見える破損がないこともあります。しかし内側では、圧縮強度が減少していきます。そこで、材料の定期的な検査は、堅実であるだけでなく、安全性にとって欠かせないものでもあります。ヨットメーカーは通常、超音波またはインパクトエコー法を使用して欠陥を検出しています。これは音波の使用をベースにしています。1980 年代に開発された強化コンクリートコンポーネントの検査手法で、現在広く使用されています。しかし、このプロセスではパーツと接触する必要があり、時間がかかります。

用途

UNX Technologies Co., LTD.Taiwan は、現実的な代替手段を提供しています。ポータブル検査システム iX-600 は非接触で検査できるので、複合材料の非破壊検査 (NDI - 非破壊検査) が可能になります。剥離、層間剥離、間隙が検査されます。表面下の材料特性が分析され、材料内部の欠陥が検出されます。検査領域が広くても、曲面構造でも、難なく処理します。事前に材料サンプルを用意する必要はありません。 多層構造の複合材料に対して、前述した手動の逐次超音波スキャンに加えて iX-600 を使用すると、点の情報を面積の情報で置換できます。  

このシステムの特殊機能を紹介します。欠陥のある箇所をすばやく正確に突き止めます。検査対象の表面の全体的な温度分布を評価するための赤外線熱画像に加えて、UNX システムは内蔵産業用カメラから並列画像情報を受け取ります。これを使用して、材料の正確な欠陥状態を判定します。ここで決定打となるのは、赤外線カメラと IDS 製オートフォーカス搭載ボードレベルカメラの組み合わせで、組み込み産業用コンピューターと 7 インチタッチスクリーンおよび関連するソフトウェアが付属しています。台湾で特許を取得したこの装置は可動式で、追加の外部コンピューターは不要です。

モーターヨットの外板の例を使用して、手順を簡単な用語で説明できます。検査中にボードレベルカメラで、熱画像カメラと同時に、検査対象領域の現在の画像を録画します。画像処理テクノロジーを活用して、画像データの分析と照合によって欠陥領域をすばやく検出し、該当する位置を表示します。すべての測定結果は明確に表示され、画像に記録されます。たとえば剥離欠陥 (画像の緑の枠) を容易に見つけて修理できます。

オートフォーカス搭載産業用カメラ

UNX Technologies は、異なる焦点面をすばやく切り替えることもできる、モバイルシステム向けのコンパクトカメラを求めていました。「iX-600 はポータブル機器です。そこで、軽量小型でなければなりません。当然、同じことがコンポーネントにも言えます。さらに、動作距離が異なるため、この内蔵カメラにはコンピューター制御のオートフォーカス機能が必要です」と、UNX Technologies の Yu-An Lai 博士は説明します。

IDS 製の uEye LE AF USB 3.1 Gen 1 ボードレベルカメラは、このすべての基準を満たします。液体レンズの使用と制御に適しており、実用的なオートフォーカス機能を備えています。これにより、被写体との距離が変動しても最適なフォーカスで画像を得られます。自動システムは「アクティブ」な液体レンズがベースで、ソフトウェアで容易にトリガーできます。用途に応じて、オートフォーカスを個別に設定でき、完璧にシャープな画像を即座に撮影できます。UNX はその中から S マウント式レンズマウント付きのモデル UI-3881LE AF を選びました。カメラには Sony STARVIS シリーズの 1/1.8 インチローリングシャッター CMOS センサー IMX178 が搭載され、フレームレート最大 58 fps で解像度 6.41 MPixel (3088 x 2076 px) を発揮します。高解像度に加えて、このセンサーは速度と感度にも優れているため、暗い環境でも卓越した画質を得られます。

UI-3881LE AF は曲げ強度の高い USB Type-C コネクターと USB Power Delivery を搭載し、組込みシステムに容易に統合できます。コンパクト設計 (36 x 36 x 20 mm) のおかげで、非常に狭い場所にも取り付けられ、顕微鏡、医療技術、計測額、交通監視の分野での従来のマシンビジョン用途や作業にも最適です。UNX Technologies の iX-600 など、小型産業用機器への取り付けも予定されています。

台湾を拠点とする同社は IDS Software Development Kit を使用してカメラを統合しています。IDS Software Suite は無償のソフトウェアパッケージで、uEye 産業用カメラ (モデル名 "UI") についてまったく同一で、USB 2.0、USB 3.0、GigE uEye カメラが混在した操作を簡単に処理できます。カメラドライバーに加えて、.NET を含む各種プログラミング言語のサンプルプログラムが付属しています。「これで開発時間が大幅に短縮されました」と Yu-An Lai 博士は言います。

今後の予定

iX-600 検査システムは、複合材コンポーネントの非接触式非破壊検査の市場をターゲットとしています。この市場には大きな可能性があります。それは、複合材の用途分野は機密性が高いことが多いためです。前述した海洋用途や、宇宙飛行、医療技術、スポーツ器具製造など、どのような用途でも使用される材料の荷重容量が重要であり、定期検査が欠かせません。

しかし、UNX Technologies は、将来的に優れた解像度または C マウントレンズ接続を備えた産業用カメラが必要となる用途も検討しています。ここでは同社は姉妹品のカメラ UI-359xLE AF を念頭に置いています。iX-600 で使用されている UI-3881LE AF モデルと同様に、ソフトウェアを使用してカメラ経由で液体レンズのフォーカスを手軽に調節できます。センサーについては、ON Semiconductor 製の 1/2 インチローリングシャッター CMOS カラーセンサーを搭載しています。このセンサーは、18.10 MPixel (4912 x 3684、20.0 fps)、4K Cinema (4096 x 2304、38 fps)、Ultra HD (3840 x 2160、40 fps) という卓越した高解像度を発揮します。

どのモデルを使用しても、コンパクトで強力な産業用カメラの用途は無限に広がります。iX-600 などのモバイルソリューションでは、どのような場面でもユーザーの日常業務が容易になり、安全性も大きく向上します。「見通せる」機能を利用して、表面の裏側で何が起きているか把握できます。

USB 3.1 Gen 1 ボードレベルカメラ UI-3881LE AF

UNX Technologies Co., LTD.