IDS Software Suite 4.82 リリースノート
はじめに
本リリースノートでは、IDS Software Suite 4.82 の新機能の概要を説明し、新しいカメラモデルおよび新しい機能、今後の機能拡張について紹介します。
IDS Software Suite 4.82.2
新しいカメラモデル
UI-5580CP Rev. 2
- ローリングシャッターセンサー onsemi MT9P031
- ピクセルサイズ: 2.2 µm
- 高解像度センサー: 2560 x 1920 ピクセル (5 MP)、15 fps
- C マウントレンズの一般的なセンサーサイズ: 1/2 インチ
- グローバルスタートシャッター
- 超低ノイズ
- モノクロバージョン
UI-5480CP Rev. 2
- ローリングシャッターセンサー onsemi MT9P006
- ピクセルサイズ: 2.2 µm
- 高解像度センサー: 2560 x 1920 ピクセル (5 MP)、15 fps
- C マウントレンズの一般的なセンサーサイズ: 1/2 インチ
- グローバルスタートシャッター
- 超低ノイズ、自然な色彩
- カラーバージョン
全般的な改善
- UI-3360CP Rev. 2、UI-3370CP Rev. 2、UI-5370CP Rev. 2 の拡張 FPN 補正
既知の問題
- IDS ラインスキャンでは、GigE uEye CP Rev. 2 モデルで、ピクセルクロックが 60 MHz を超える 2 つの画像間で線が失われる場合があります。
- UI-386xLE と UI-388xLE モデルは、自動フラッシュでのみ使用できます。
状态:2017-04-20
IDS Software Suite 4.82.1
新しいカメラファミリー
GigE uEye CP Rev. 2
第 2 世代の GigE uEye CP は、従来のマシンビジョン用途に役立ちます。品質を 100% テスト済みおよび校正済み: 一貫したパフォーマンスと信頼性。わずか 29 x 29 x 29 mm の新しい CMOS カメラは、以前のモデルよりもはるかにコンパクトでありながら、さらに強力です。GigE のフル速度、ケーブル 1 本で 100 m まで Power over Ethernet (PoE) 対応、ねじ止め式コネクターなど、さまざまな特長を備えています。マルチカメラ操作に最適: 内蔵画像メモリによって画像取得を画像転送から切り離します。ピクセル前処理、LUT、ガンマなどの内蔵のカメラ機能により、必要な処理電力が最小限に抑えられます。
概要
インターフェース |
ギガビットイーサネット |
---|---|
センサー |
Sony、onsemi、e2v、CMOSIS の CMOS センサー |
サイズ |
29 x 29 x 49 mm |
接続 |
ギガビットイーサネット用 RJ45 と 8 ピン I/O Hirose コネクター (2 GPIO、トリガー、フラッシュ) |
特殊機能 |
PoE (Power-over-Ethernet)、内蔵画像メモリ |
GigE uEye FA
カメラハウジング、レンズチューブ、コネクターは保護クラス IP65/67 の要件を満たし、埃や塵、水滴、洗剤、および想定外の光学シフトからもカメラを保護します。また、ねじ止め式コネクターは、最も要求が厳しい産業要件も満たします。M12 X コーディング 8 ピンコネクター (データ転送および Power-over-Ethernet (PoE) 用) と Binder 製 8 ピンコネクター (GPIO、トリガー、フラッシュ用) を使用できます。GigE uEye CP Rev. 2 と同様、内蔵画像メモリでは画像撮影と画像転送が分離されます。ピクセル前処理、LUT、ガンマなどの内蔵のカメラ機能により、必要な処理電力が最小限に抑えられます。
概要
インターフェース |
ギガビットイーサネット |
---|---|
センサー |
onsemi および Sony 製 CMOS センサー |
サイズ |
41 x 53 x 39.7 mm |
接続 |
M12 X コーディング 8 ピンコネクター (データ転送および PoE 用)、Binder 製 8 ピンコネクター (GPIO、トリガー、フラッシュ用) |
特殊機能 |
保護クラス IP65/67、PoE (Power over Ethernet)、内蔵画像メモリ |
新しいカメラモデル
UI-5130CP Rev. 2
- グローバルシャッターセンサー onsemi PYTHON 500
- SVGA 解像度 (800 x 600 ピクセル) の超高速センサー: 205 fps
- 水平または垂直部分読み出しで、さらに高いフレームレートを達成可能
- 超大型の高感度ピクセル: 4.8 µm
- 光学クラス: 1/3 インチ
- カラーバージョンまたはモノクロバージョンを用意
- マルチ AOI、HDR モード
UI-5140CP Rev. 2
- グローバルシャッターセンサー onsemi PYTHON 1300
- コンパクトな 1/2 インチセンサーで、C マウントレンズに最適
- 大型ピクセル: 4.8 µm
- 最も一般的な解像度クラス: 1280 x 1024 ピクセル (1.3 MP)
- 超高速センサー (88 fps @1280 x 1024 ピクセル)
- 水平または垂直部分読み出しで、さらに高いフレームレートを達成可能
- カラーバージョンまたはモノクロバージョンを用意
- マルチ AOI、HDR モード
UI-5240CP Rev. 2
- ローリング/グローバルシャッターセンサー e2v EV76C560
- 広角 1/1.8 インチセンサー、3 µm 大型ピクセル搭載
- マシンビジョン市場で一般的な解像度: 1280 x 1024 ピクセル (1.31 MP)
- 60 fps @ 1280 x 1024 ピクセル
- カラーバージョンまたはモノクロバージョンを用意
- ローリングシャッターとグローバルスタートシャッターの切り替え
- マルチ AOI、シーケンス AOI、ログモード
UI-5250CP Rev. 2
- ローリング/グローバルシャッターセンサー e2v EV76C570
- 広角 1/1.8 インチセンサー
- ピクセルサイズ: 4.5 µm
- 高解像度: 1600 x 1200 ピクセル (52 fps)
- カラーバージョンまたはモノクロバージョンを用意
- ローリングシャッターとグローバルスタートシャッターの切り替え
- マルチ AOI、シーケンス AOI、ログモード
- 最大 10 秒に及ぶ長時間の露出
UI-5260CP Rev. 2 & UI-5260FA
- グローバルシャッター CMOS センサー Sony IMX249
- 解像度35 MP (1936 x 1216 ピクセル)、アスペクト比 16:10
- フル解像度で 47 fps
- 大面積 1/1.2 インチのセンサー
- ピクセルサイズ: 5.86 µm
- 光学クラス: 1/1.2 インチ
- 12 ビット/ピクセル
- 最大 30 秒に及ぶ長時間の露出
- カラーバージョンまたはモノクロバージョンを用意
UI-5270CP Rev. 2
- グローバルシャッター CMOS センサー Sony IMX265
- ピクセルサイズ45 µm の 1/1.8 インチエリアスキャンセンサー
- 高解像度 17 MP (2056 x 1542 ピクセル)
- アスペクト比 4:3
- フル解像度で最大 36 fps
- 最大 30 秒に及ぶ長時間の露出
- 12 ビット/ピクセル
- カラーバージョンまたはモノクロバージョンを用意
UI-5280CP Rev. 2 & UI-5280FA
- グローバルシャッター CMOS センサー Sony IMX264
- 高解像度センサー: 2456 x 2054 ピクセル (5.04 MP)
- コンパクトな 2/3 インチエリアセンサー、アスペクト比 5:4
- 最適化された Sony CMOS ピクセル: 3.45 µm
- フレームレート: 23 fps
- 12 ビット/ピクセル
- 最大 30 秒に及ぶ長時間の露出
- カラーバージョンまたはモノクロバージョンを用意
UI-5370CP Rev. 2
- グローバルシャッターセンサー ams/CMOSIS CMV4000
- 市場で唯一: スクエア型 1 インチセンサー
- フル解像度: 2048 x 2048 ピクセル (4.2 MP)
- 光感度、大型ピクセル: 5.5 µm
- 最大 12 ビット解像度で細部まで撮影
- トリガーモードとフリーランモードは同一速度フル解像度で 28 fps
- マルチ AOI、HDR モード
- モノクロバージョン、カラーバージョン、NIR バージョンを用意
UI-5860CP Rev. 2
- ローリングシャッター CMOS センサー Sony IMX290
- 1/3 インチセンサー、ピクセルサイズ9 µm
- アスペクト比 16:9 (1936 x 1096 px)
- フル解像度で最大 135 fps (フリーランモード) および 67 fps (トリガーモード)
- 12 ビット/ピクセル
- 最大 120 秒に及ぶ長時間の露出
- 光感度が極めて高い BSI センサー
- カラーバージョンまたはモノクロバージョンを用意
UI-5880CP Rev. 2
- ローリングシャッター CMOS センサー Sony IMX178
- 1/1.8 インチセンサー、ピクセルサイズ4 µm
- アスペクト比 3:2 (3088 x 2076 px)
- フル解像度 (6.41 MP) で最大 58 fps (フリーランモード) および 29 fps (トリガーモード)
- 光感度が極めて高い BSI センサー
- 12 ビット/ピクセル
- 最大 120 秒に及ぶ長時間の露出
- カラーバージョンまたはモノクロバージョンを用意
変更された機能
クラスター判定による適応型ホットピクセル補正
適応型ホットピクセル補正によって、最適なクラスター検出を起動できます。クラスターは、2 つ以上の隣接するホットピクセルです。クラスター補正は、動的に 1 度だけ作成できる 2 番目のホットピクセルリスト (クラスターリスト) を使って動作します。このリストはホットピクセルリストとは独立したものです。動的クラスター補正によって、CPU 負荷が高まることがあります。
注意: 画像の内容によっては、クラスター補正で緻密な細部がクラスターとして認識されることもあります。この場合、低コントラストの背景でカメラを校正するか、較正する前にカメラを暗くします。
さらに、補正されたホットピクセル数が、絶対的な数ではなく、パーセントで表示されるようになりました。
適応型クラスター補正の API 関数が is_Hotpixel 関数と AdaptiveCorrection .NET クラスに実装されています。
シーケンサーモードの強化
シーケンサーモードが拡張されました。カメラでサポートされているトリガーソースを、カメラに問い合わせることができるようになりました。新しい IS_SEQUENCER_TRIGGER_SOURCE_SUPPORTED_GET
パラメーターが、.NET Sequencer クラスの is_Sequencer() 関数およびGetSupportedTriggerSources
メソッドに導入されました。
既知の問題
- IDS ラインスキャンでは、GigE uEye CP Rev. 2 モデルで、ピクセルクロックが 60 MHz を超える 2 つの画像間で線が失われる場合があります。
- UI-386xLE と UI-388xLE モデルは、自動フラッシュでのみ使用できます。
状态:2017-04-06
IDS Software Suite 4.82
新しいカメラファミリー
uEye LE USB 3.1 Gen 1
uEye LE USB 3.1 Gen 1 は、USB Power Delivery を初めてサポートした先駆的なリバーシブル USB Type-C コネクターを搭載した、初の USB 3.1 Gen 1 産業用カメラです。ボードレベルバージョンには、GPIO、トリガー、フラッシュ用の 10 ピン I/O SMD コネクターも搭載されています。USB Power Delivery を介して、周辺機器にさまざまな出力電圧をカメラの I/O コネクター経由で供給できます。
小型デバイスの組み立ての他に、顕微鏡、医療技術、交通監視の用途や、従来のマシンビジョン用途にも最適です。産業用カメラには、レンズホルダーなしのシングルボードカメラ、S マウントまたは CS/C マウントレンズホルダー付きシングルボードカメラ、C/CS マウントレンズホルダー付きハウジングバージョンといったさまざまなバージョンがあります。
概要
インターフェース |
USB 3.1 Gen1 |
---|---|
センサー |
Sony および onsemi 製の CMOS センサー |
サイズ |
47 x 46 x 26.3 mm (ハウジングバージョン)、36 x 36 mm (シングルボードバージョン) |
接続 |
USB Type-C (ハウジングバージョン)、シングルボードバージョンには 10 ピン I/O SMD コネクターがあります (2 GPIO、トリガー、フラッシュ) |
特殊機能 |
USB Power Delivery 対応 |
新しいカメラモデル
UI-3130LE、UI-3131LE、UI-3132LE、UI-3134LE
- グローバルシャッター CMOS センサー onsemi PYTHON 480
- 解像度49 メガピクセル (808 x 608 ピクセル)、アスペクト比 4:3
- フル解像度で 135 fps
- 2x サブサンプリング機能、センサーは最大 420 fps
- 超大型の高感度ピクセル: 4.8 µm
- 光学クラス: 1/4"
- 4x マルチ AOI
- 10 ビット/ピクセル
- 最大 5 秒に及ぶ長時間の露出
- カラーバージョンまたはモノクロバージョンを用意
UI-3860LE、UI-3861LE、UI-3862LE、UI-3864LE
- ローリングシャッター CMOS センサー Sony IMX290
- 1/3 インチセンサー、ピクセルサイズ9 µm
- アスペクト比 16:9 (1936 x 1096 px)
- フル解像度 (2.12 MP)、最大 135 fps
- 12 ビット/ピクセル
- 最大 120 秒に及ぶ長時間の露出
- 光感度が極めて高い BSI センサー
- カラーバージョンまたはモノクロバージョンを用意
UI-3270LE、UI-3271LE、UI-3272LE、UI-3274LE
- グローバルシャッター CMOS センサー Sony IMX265
- ピクセルサイズ45 µm の 1/1.8 インチエリアスキャンセンサー
- アスペクト比 4:3 (2048 x 1536 ピクセル)
- フル解像度で最大 57 fps
- 最大 30 秒に及ぶ長時間の露出
- 12 ビット/ピクセル
- カラーバージョンまたはモノクロバージョンを用意
UI-3880LE、UI-3881LE、UI-3882LE、UI-3884LE
- ローリングシャッター CMOS センサー Sony IMX178
- 1/1.8 インチセンサー、ピクセルサイズ4 µm
- アスペクト比 3:2 (3088 x 2076 px)
- フル解像度 (6.41 MP)、最大 60 fps
- 光感度が極めて高い BSI センサー
- 12 ビット/ピクセル
- 最大 120 秒に及ぶ長時間の露出
- カラーバージョンまたはモノクロバージョンを用意
新機能および変更された機能
適応型ホットピクセル補正
適応型ホットピクセル補正は、ホットピクセルを動的に検出して、現在の画像に合わせて補正できます。このため、温度上昇などによって発生したホットピクセルの補正が改善されます。さらに、適応型ホットピクセル補正は操作中に直接実行できるので、適用条件に応じて最高レベルの最適化を実施できます。
適応型ホットピクセル補正の API 関数が is_Hotpixel 関数と AdaptiveCorrection .NET クラスに実装されています。
USB Type-C コネクター経由の USB Power Delivery (PD)
USB Power Delivery (PD) は非常に柔軟な電源管理で USB システムを拡張するもので、データ接続と同じケーブルに追加して実装されます。限られた電圧と電流で電力の供給と受給の役割を交換する必要はなくなります。PD 対応デバイスは、供給電圧の能力と要件を標準化されたプロトコルを使用してネゴシエートします。
IDS Imaging Development Systems GmbH では、USB Power Delivery を初めて USB Type-C コネクター搭載カメラファミリーに導入しました。PD 対応カメラは PD 受給側として、カメラ自体が必要とするよりも多くの電力を要求します。追加の電圧は、カメラの I/O コネクターを通じた LED ランプへの給電などに使用されます。
前提条件として、ホスト PC も USB Power Delivery をサポートし、それに応じた電力を供給する必要があります。USB Power Delivery による電力伝送は、「機能完備」の USB Type-C ケーブルでのみ可能な点に注意してください。大容量の伝送には、それに応じて USB Type-C ケーブルを設計する必要があります。ケーブルの電気的なマークによって伝送される電力が制限され、システムの破損を防止します。
is_PowerDelivery API 関数または PowerDelivery .NET クラスを使用して、ホスト PC と一緒にカメラでサポートされている USB Power Delivery プロファイルを検索し、適切なプロファイルを設定します。
シーケンサーモードのフラッシュ設定
シーケンサーモードでは、画像撮影用のさまざまなパラメーターでさまざまなシーケンサーセットを定義できます。シーケンサーモードは、異なるパラメーターを持つ一連の画像を、あらかじめ決められた非常に短い時間内にキャプチャする必要があり、手動でパラメーターを変更していては時間がかかり過ぎる場合に、非常に有効です。
各シーケンサーセットには以下の設定が含まれます。
- 露出時間
- ゲイン (マスター、赤、緑、青)
- 画像部分 (AOI) の X 位置と Y 位置
- 82 以降の新機能: フラッシュ設定
シーケンサーモードは is_Sequencer API 関数または Sequencer .NET クラスで設定します。
UI-3130CP および UI-3140CP のニーポイント HDR モード
モデル UI-3130CP と UI-3140CP で、ニーポイント HDR モードが使用できるようになりました。ニーポイントモードでは、露出時間が区分に分割されます。各区分で、過剰に明るいピクセル値が制限値に抑えられ、短時間の後露光を行います。これにより、露出過剰を防止し、ダイナミクスを増加します。
カラーモデルでは、HDR モードは RAW カラー形式でのみ使用できます。また、RGB ゲインを無効にして、手動で色補正を実行することをお勧めします。
HDR モードの詳細については、uEye マニュアルで 2 つのセンサーのアプリケーションノートをご覧ください。
UI-386x と UI-388x の延長された長時間の露出
長時間の露出により、暗い環境での用途にも対応できるようになりました。露出時間が延長されたため、ゲインの増加は不要になりました。このため、過剰な画像ノイズを防止できます。カメラモデル UI-386x (Sony IMX290) と UI-388x (Sony IMX178) の両方で、IDS Software Suite 4.82 以降を使用して最大 2 分 (120 000 ms) という長い露出時間を設定できます。
UI-313x、UI-314x、UI-316x、UI-318x の拡張 FPN 補正
FPN 補正によって、縦線が画像に表示されなくなります。これらの線は、センサーが原因となっています。
モデル UI-313x、UI-314x、UI-316x、UI-318x では、FPN 補正データをロードするため、校正したカメラを開くには、校正していないカメラよりも長い時間がかかります。[FPN 補正データのロードを有効にする] オプションを使用して、FPN 補正データのロードを有効にするか無効にするかを、各カメラについて定義できます。
FPN 補正は、is_DeviceFeature API 関数または FpnCorrection .NET クラスで設定されます。
全般的な改善
- UI-3590CP-C カメラモデルの安定性を改善しました。
- カメラモデル UI-313x、UI-314x、UI-316x、UI-318x では、FPN 補正が無効の場合、ブラックレベルの補正のオフセットを手動で設定できます。
状态:2017-02-20