IDS Software Suite 4.91 リリースノート

はじめに

本リリースノートは IDS Software Suite 4.91 の変更について説明します。本バージョンでは、新しいカメラモデルとソフトウェア機能が導入されています。

IDS Software Suite 4.91.1

新しいカメラモデル

UI-3040SE、UI-3041SE および UI-3042SE

  • グローバルシャッター CMOS センサー Sony IMX273
  • ラインスキャンモード
  • 露出やトリガー時間を制御するオーバーラップトリガーなど、各種のトリガー
  • 曲げ強度の高い USB Type-C コネクター
  • USB Power Delivery で周辺機器に I/O ポートで給電
  • マルチ AOI (最大 64 つの AOI を許容)
  • 最大 30 秒に及ぶ長時間の露出
  • ビニング (モノクロバージョンのみ)
  • サブサンプリング (水平および垂直)
  • カラーバージョンまたはモノクロバージョンを用意

UI-5040SE、UI-5041SE および UI-5042SE

  • グローバルシャッター CMOS センサー Sony IMX273
  • 1448 x 1086 ピクセル (1.6 MP)、ピクセルサイズ45 µm
  • ラインスキャンモード
  • マルチ AOI (最大 64 つの AOI を許容)
  • 最大 30 秒に及ぶ長時間の露出
  • ビニング (モノクロバージョンのみ)
  • サブサンプリング (水平および垂直)
  • カラーバージョンまたはモノクロバージョンを用意

新機能および変更された機能

画像メモリのロックとロック解除

ロック/ロック解除中の画像メモリの動作を改良するため、画像メモリのロックメカニズムが「バイナリ」から「複数読み取り/単一書き込みロック」に変更されました。バージョン 4.91 以降、画像メモリを解放するため、「ロック解除」の呼び出し回数は「ロック」の呼び出し回数と一致する必要があります。これは関数 is_LockSeqBuf()is_UnlockSeqBuf()is_ClearSequence()is_FreeImageMem()is_SetImageMem() に影響します。画像メモリが完全にはロック解除されなかったために再度解放された場合、画像メモリを撮影に使用できず、撮影が停止します。

全般的な改善

  • 関数 is_InitCamera() および is_ExitCamera() のスレッドセーフを強化し、uEye カメラを並行して初期化できるようになりました。
  • USB uEye カメラの動作を改良し、再接続によってメッセージがループしないようにしました。

状态:2018-11-20

IDS Software Suite 4.91

アクティブフォーカス搭載の新しいカメラモデル: uEye LE AF

アクティブフォーカス搭載の uEye LE ボードレベルカメラには、液体レンズを制御するためのボードが追加されています。このため、カメラのグラフィカルユーザーインターフェースまたはプログラミングインターフェースを通じて、フォーカスを直接設定できます。被写体との距離がや照明条件が変動する場合の画像撮影に最適です。

コンパクトなサイズで曲げ強度の高い USB Type-C コネクターを装備しているので、どのような画像処理システムにも容易に統合できます。カメラでは USB Power Delivery も利用できます。

UI-3591LE Rev. 2 AF および UI-3594LE Rev. 2 AF

  • 超低ノイズで高コントラストの画像向けのローリングシャッター
  • CMOS センサー onsemi AR1820HS
  • 液体レンズ制御用ボード、4 ピン FPC コネクター付き
  • BSI ピクセルテクノロジーにより、光感度が非常に高い (「バックサイドイルミネーション」)
  • 10 MP (4912 x 3684 ピクセル) の超高解像度
  • GPIO、トリガーおよびフラッシュ向け 10 ピン Molex コネクター
  • 曲げ強度の高い USB Type-C コネクター
  • USB Power Delivery で周辺機器に I/O ポートで給電
  • ビニング、サブサンプリング、長時間の露出に対応
  • グローバルスタート機能
  • カラーバージョンを用意

UI-3881LE AF および UI-3884LE AF

  • 1/1.8 インチローリングシャッターセンサー、ピクセルサイズ2.4 µm
  • CMOS センサー Sony STARVIS IMX178
  • 液体レンズ制御用ボード、4 ピン FPC コネクター付き
  • 画期的な光感度と低ノイズの BSI センサー
  • GPIO、トリガーおよびフラッシュ向け 10 ピン Molex コネクター
  • 曲げ強度の高い USB Type-C コネクター
  • USB Power Delivery で周辺機器に I/O ポートで給電
  • 長時間の露出
  • グローバルスタート機能
  • カラーバージョンまたはモノクロバージョンを用意

新しいカメラモデル

UI-1220LE Rev. 2、UI-121LE Rev. 2、UI-1222LE Rev. 2

  • CMOS センサー onsemi MT9V032
  • 1/3 インチフォーマット、解像度0.36 MP (752 x 480 ピクセル)
  • トリガーおよびフリーランモードでの露出は 5 秒の長時間
  • 立ち下りおよび立ち上がりエッジでのトリガーが可能
  • 近赤外線範囲での高感度
  • ニーポイント付き HDR モード
  • ワイド画面フォーマット対応
  • USB 3.0 xHCI ホストコントローラーとの無制限の動作
  • カラーバージョンまたはモノクロバージョンを用意

UI-1540LE Rev. 2、UI-1541LE Rev. 2、UI-1542LE Rev. 2

  • 3 MP CMOS センサー onsemi MT9M001
  • 解像度 1280 x 1024 ピクセル
  • 信号ノイズ比に優れた大型ピクセル (5.2 μm)
  • 水平方向および垂直方向のサブサンプリング
  • 立ち下りおよび立ち上がりエッジでのトリガーが可能
  • USB 3.0 xHCI ホストコントローラーとの無制限の動作
  • モノクロバージョンを用意

UI-3270SE、UI-3271SE、UI-3272SE、UI-3274SE

  • グローバルシャッター CMOS センサー Sony IMX265
  • 1/1.8 インチエリアセンサー、3.45 µm ピクセルサイズ
  • アスペクト比 4:3 (2048 x 1536 ピクセル)
  • フル解像度で最大 57 fps
  • 最大 30 秒に及ぶ長時間の露出
  • 12 ビット/ピクセル
  • カラーバージョンまたはモノクロバージョンを用意

UI-3590LE Rev. 2、UI-3591LE Rev. 2、UI-3592LE Rev. 2、UI-3594LE Rev. 2

  • 超低ノイズで高コントラストの画像向けのローリングシャッター
  • CMOS センサー onsemi AR1820HS
  • BSI ピクセルテクノロジーにより、光感度が非常に高い (「バックサイドイルミネーション」)
  • 10 MP (4912 x 3684 ピクセル) の超高解像度
  • GPIO、トリガーおよびフラッシュ向け 10 ピン Molex コネクター
  • 曲げ強度の高い USB Type-C コネクター
  • USB Power Delivery で周辺機器に I/O ポートで給電
  • ビニング、サブサンプリング、長時間の露出に対応
  • グローバルスタート機能
  • カラーバージョンを用意

UI-5040FA

  • 1448 x 1086 ピクセル (1.6 MP)、ピクセルサイズ3.45 µm
  • Sony 製 CMOS センサー IMX273
  • 最大 30 秒に及ぶ長時間の露出
  • ビニング (モノクロバージョンのみ)、サブサンプリング (水平および垂直)
  • トリガーモードの高フレームレートでオーバーラップトリガーモードをサポート
  • マルチ AOI
  • カラーバージョンまたはモノクロバージョンを用意

新機能および変更された機能

複数のシャープネス測定領域の設定

これまで uEye Cockpit では、画像のシャープネスを測定するとき、画像内に設定できるシャープネス測定領域 (AOI) は 1 つだけでした。

バージョン 4.91 以降、uEye Cockpit で最大 5 つの独立したシャープネス測定 AOI を設定できます。AOI のシャープネスの現在値および最大値が、シャープネル測定 AOI の左下に表示されます。赤の値は測定されたシャープネスが不足していることを示し、緑はシャープネスが十分であることを示しています。さらに、各シャープネス測定 AOI の右上には赤い「X」があり、個別に削除できます。

画像シャープネスの測定では、画像のエッジが評価されます。シャープネスは相対値で提示されますが、現在の画像のエッジに依存するためです。このため、エッジ数の少ない画像は、エッジが多い画像と同じシャープネス値になることはありません。値が高いほど、シャープネスは良好です。この値は、レンズ調整などによって生じた、同じ被写体の画像撮影での変化を検出するため、比較測定値として使用できます。

複数のシャープネス測定領域の設定

GigE uEye カメラの温度ステータスの照会

カメラファミリー GigE uEye CP Rev. 2、GigE uEye FA、GigE uEye SE Rev.4 について、USB 3 uEye CP Rev. 2 と同様、カメラの温度ステータスを照会できます。is_DeviceFeature() API 関数を使用して、カメラから送信された最新の温度ステータスを問い合わせます。

撮影された AVI ファイルのフレームの表示の改良

uEye Cockpit で録画ダイアログを開いて、カメラで撮影された画像を AVI ファイル (.avi) にシーケンスとして保存できます。この AVI 機能はプロ向けの使用には不十分で、テスト用のみを目的としています。高フレームレートのシーケンスなどの場合は、一部のカメラ画像は AVI に記録されません。この制限をわかりやすく示すため、ダイアログに 2 つの要素が追加されました。

  • Signaled: API から送信された画像の数を示します。
  • Missed: uEye Cockpit で取得できなかった画像の数を示します。
撮影された AVI ファイルのフレームの表示の改良

全般的な改善

  • バージョン4.91以降は、以下のモデルはグローバルスタート機能をサポートしています (is_SetGlobalStart() API関数を参照)。
    • UI-3590CP Rev. 2
    • UI-3590LE Rev. 2、UI-3591LE Rev. 2、UI-3592LE Rev. 2、UI-3594LE Rev. 2、UI-3591LE AF、UI-3594LE AF
    • UI-3860CP Rev. 2
    • UI-3860LE、UI-3861LE、UI-3862LE、UI-3864LE
    • UI-3880CP Rev. 2
    • UI-3880LE、UI-3881LE、UI-3882LE、UI-3884LE、UI-3881LE AF、UI-3884LE AF
    • UI-5860CP Rev. 2
    • UI-586FA
    • UI-5860SE Rev. 4、UI-5861SE Rev. 4、UI-5862SE Rev. 4
    • UI-5880CP Rev. 2
    • UI-588FA
    • UI-5880SE Rev. 4、UI-5881SE Rev. 4、UI-5882SE Rev. 4
  • Linux 環境で、IDS Camera Manager と uEye Demo がバージョン Qt5 にアップデートされました。
  • 画像メモリのロックメカニズムが「バイナリ」から「複数読み取り/単一書き込みロック」に変更されました。これは関数 is_LockSeqBuf()is_UnlockSeqBuf()is_ClearSequence()is_FreeImageMem()is_SetImageMem() に影響します。
  • UI-5260CP、UI-5260FA、UI-5260SE、UI-5261SE、UI-5262SE の一般的なパフォーマンス向上
  • Windows 7 のシステム要件の変更: バージョン 4.91 以降、WHQL のない IDS Software Suite をインストールするには (OEM ドライバーなど)、Microsoft ホットフィックス KB3033929 をインストールする必要があります。このホットフィックスは Windows 7 での SHA-2 コード署名をサポートしています。

既知の問題

  • IDS ラインスキャンでは、GigE uEye CP Rev. 2 モデルで、ピクセルクロックが 60 MHz を超える 2 つの画像間で線が失われる場合があります。

販売終了製品

以下の uEye カメラモデルは製造中止になりました。バージョン 4.91 でサポートは終了します。

  • UI-112x
  • UI-512x
  • XS

状态:2018-07-18