IDS peak 2.3

IDS peak 2.3 リリースノート

はじめに

本リリースノートは IDS peak 2.3 の変更について説明します。本リリースでは、uEye LE USB 3.1 AF Rev. 1.2 のオートフォーカス制御、IDS peak IPL および U3V 転送レイヤーのパフォーマンス向上が導入されています。IDS peak Cockpit では、ホストベースのデシメーションおよびカメラのイベント制御を簡素化するダイアログも新たに導入されました。

IDS peak 2.3

新機能および変更された機能

IDS peak Cockpit

IDS peak Cockpit のフォーカスダイアログが再設計され、uEye LE USB 3.1 AF Rev. 1.2 のアクティブフォーカスを制御する機能が追加されました。さらに、オートフォーカスの ROI をフォーカスダイアログで直接設定できるようになりました。

[Focus] ダイアログ
[Focus] ダイアログ

"ExposureStart" や "ExposureEnd" など、カメライベントを制御する新しいダイアログが導入されました。このダイアログを使用して、目的のイベントを簡単に有効または無効にできます。また、テストを生成して、発生したイベントを以下のダイアログで直接表示することもできます。

[Events] ダイアログ
[Events] ダイアログ

[Position and Size] ダイアログでは、ホストベースのデシメーションと、センサーまたは FPGA デシイメーション (モデル依存) を有効にできるようになりました。IDS peak IPL ライブラリのこの機能は、すべてのカメラモデルで使用できます。センサーまたは FPGA デシメーション ("region0") 搭載のモデルでは、モデル固有のデシメーションをホストデシメーションと組み合わせることができます。

[Position and size] ダイアログ
[Position and size] ダイアログ

[Color] ダイアログで彩度の設定と制御を行えるようになりました。これは IDS peak IPL の機能でもあり、ホスト側で実行されます。

[Color] ダイアログ
[Color] ダイアログ

さらに、IDS USB3 Vision カメラが別のメーカーの転送レイヤーに接続されたときにドライバーを再インストールするための機能がカメラマネージャーに統合されました。

IDS peak comfortC

  • uEye LE USB 3.1 AF Rev. 1.2 のアクティブフォーカスと、uEye XC USB3 のオートフォーカスを制御する新しい機能が追加されました。
  • カメラのユーザー定義の名前の問い合わせおよび設定の新機能 peak_Camera_UserDefinedName_Setpeak_Camera_UserDefinedName_Get。ユーザー定義の名前は、uEye+ カメラ (GV および U3 モデル) の DeviceUserID ノードで管理されます。uEye カメラ (UI モデル) では、ユーザー定義の名前は DeviceUserIDuEye ノードで管理されます。
  • カメラをユーザー定義名で開く新機能 peak_Camera_ID_FromUserDefinedName
  • 彩度を制御する機能 peak_IPL_ColorCorrection_Saturation_Getpeak_IPL_ColorCorrection_Saturation_Setpeak_IPL_ColorCorrection_Saturation_GetRange が、IDS peak IPL を通じてホストベースの色補正に追加されました。

IDS peak IPL

  • 色補正では、彩度の機能が追加されました。
  • ホストベースのデシメーションの機能が追加されました。
  • 画像のシャープネス測定に使用できるシャープネス実装が導入されました。
  • ライブラリのマルチスレッドサポートが、シャープネス測定などに使用対象が拡張されました。
  • タイムスタンプを読み取る新しいメソッドが導入されました (Image::Timestamp)。
  • 10 ビットおよび 12 ビット形式でのディベイヤーおよび色補正のパフォーマンスが向上しました。

IDS peak AFL

新しい IDS peak AFL ライブラリには、uEye LE USB 3.1 AF Rev. 1.2 向けのアクティブフォーカス制御機能など、IDS カメラ向けのホストベースの自動機能が含まれています。

U3V 転送レイヤー

  • Linux でのパフォーマンスが大幅に向上しました。
  • 2 つの新しいモードが U3V 転送レイヤーの StreamBufferHandlingMode に追加されました。最初のモードは、アプリケーションメモリを使用できないが、カメラの内部メモリ (モデルに依存) がバッファーとしてアクティブな場合に、画像が即座に破棄されないというメリットがあります。2 番目のモードは、画像バッファーを 1 つだけでアプリケーションを実行できるので、エキスパート向けです。
  • USB 転送要求のモードを制御する新しいノードが StreamControl に追加されました。

uEye 転送レイヤー

uEye カメラ (UI モデル) のタイムスタンプを IDS peak comfortSDK または IDS peak genericSDK を通じて問い合わせできるようになりました。

全般的な改善

  • IDS peak での厳密な名前付きアセンブリのサポート。
    .NET framework では、厳密な名前付きアセンブリには多数の利点があります。厳密な名前付きアセンブリを使用すると、アセンブリに一意の識別子が作成され、競合を回避できます。

既知の問題

  • IDS peak Cockpit を開いた後にネットワークアダプターが追加、削除、アクティブ化または非アクティブ化された場合、IDS peak Cockpit を再起動しないと変更は表示されません。または、左上の更新ボタンをクリックして、Camera Manager のリストを手動で更新できます。
  • LabVIEW では、FindNode() など (IDS peak genericSDK) に使用されるため、テンプレート関数をサポートしません。対応として、FindNodeFindInvalidatedNodeFindInvalidatingNodeFindSelectedNodeFindSelectingNode のすべてのテンプレートは、通常の汎用関数に加えて個別の関数として提供されます。
  • IDS Vision Cockpit を開いた後にネットワークアダプターが追加、削除、アクティブ化または非アクティブ化された場合、IDS Vision Cockpit を再起動しないと変更は表示されません。
  • 複数のカメラが IDS Vision Cockpit のタイルビューで開いている場合、下部にスクロールバーは表示されません。

製品終了

  • IDS Vision Cockpit は廃止され、新しいアプリケーションには推奨されなくなります。本バージョンが最後の配布となります。
  • IDS peak comfortC API の導入により、IDS Software Suite のユーザーは、新しいプログラミング方法 (GenICam など) を習得しなくても、IDS peak にすばやく簡単に切り替えることができます。このため、IDS sherpa 移行ガイドは今後更新されなくなります。IDS peak comfortC API の使用を推奨します。これは IDS peak バージョン 2.0 移行に含まれています。

ステータス:2022-12-14