
IDS peak 2.2 リリースノート
はじめに
本リリースノートは IDS peak 2.2 の変更について説明します。本バージョンでは、ビデオ録画などの新機能が導入されており、IDS peak genericSDK と IDS peak comfortSDK の両方で使用できます。
IDS peak 2.2
新機能および変更された機能
IDS peak Cockpit
本バージョン以降、新しいダイアログを使用して IDS peak Cockpit で直接ビデオを録画できます。
![[Record video] ダイアログ [Record video] ダイアログ](assets/images/4/dialog-record-video_DE-1ac2f383.png)
ビデオは MJPEG エンコーディングを使用して AVI ファイルとして録画されます。ダイアログを通じて、録画を開始、一時停止、停止できます。カメラウィンドウのタイトルバーの左上にある赤いドットは、ビデオを録画中であることを示します。
[Host Functions] ダイアログで、ガンマ補正の制御が修正されました。ガンマ補正をスイッチから有効または無効にできるようになりました。ガンマ補正を有効にした場合、スライダーで設定できます。デフォルト値は 2.2 です。
カメラウィンドウに新しいボタンが実装され、すべての処理ステップと表示を無効または有効にできます。これにより、画像処理やカメラ接続にエラーがあるか確認する場合などに、画像処理全体をを実行しなくても、テストを実行できるようになりました。この機能は [パフォーマンスモニター] ダイアログにあった以前のボタンと同一で、画像撮影やメモリ使用量の情報を確認できます。
また、IDS peak Cockpit の関心領域 (ROI) の設定が改善され、ユーザーインターフェースに軽微な変更が施されました。
IDS peak comfortC
本バージョンでは IDS peak comfortC が拡張され、FileAccessControl の機能にアクセスできるようになりました。peak_CameraMemory_...
関数で、ユーザーデータをカメラの不揮発性メモリに書き込んだり、メモリからデータを読み出したりすることができます。
今後は、IDS peak comfortC から新しいビデオ関数にアクセスできるようになりました。peak_VideoWriter_...
関数で、撮影した画像をシーケンスとして AVI ファイルに保存できます。ファイルサイズを削減するため、各画像は調整可能な JPEG 圧縮が適用されて AVI コンテナに保存されます (MJPEG エンコーディング)。
新しい関数の詳しい説明は、IDS peak comfortSDK 開発者ガイドをご覧ください。
IDS peak comfortC の新しいプログラミングサンプル
record_video |
カメラリストを取得し、ユーザー選択の後にカメラを開きます。ユーザーがビデオファイルのパスと名前を入力すると、100 枚の画像が獲得され、ビデオが保存されます。その後、カメラは閉じられます。 |
uEye 転送レイヤー
IDS peak 2.2 以降、FileAccessControl の機能を uEye 転送レイヤーを通じて uEye カメラ (UI モデル) で使用できます。これにより、カメラの不揮発性ユーザーメモリの内容を読み書きできます。ハードコードされた出荷時の情報に加えて、uEye カメラのユーザーメモリには追加のユーザーデータを保存できます。このデータは、1 回だけ決定される永続的校正データなど、書き換えられずに永続的に保存されるものです。
全般的な改善
- サードパーティソフトウェアによって発生する Windows の問題を修復しました。不具合のあるサードパーティソフトウェアのため、IDS USB3 Vision カメラは IDS USB3 Vision ドライバーで使用できなくなりました。これは IDS USB3 Vision カメラをデバイスマネージャーで固有のカテゴリに割り当てることで修正されました。
- Windows の場合と同様に Linux でも、GUF ファイルをダブルクリックしてファームウェアのアップデートを開始できます。
- IDS peak から Debian パッケージで自動的に動作します。
- TAR アーカイブに対して自動的に動作しない場合は、"local/scripts/ids_install_mimetype" にあるスクリプトを実行すると、以降は機能を使用できます。
- サンプルプログラムが改訂され、U3-36L0XC モデルでも使用できるようになりました。
既知の問題
- IDS peak Cockpit を開いた後にネットワークアダプターが追加、削除、アクティブ化または非アクティブ化された場合、IDS peak Cockpit を再起動しないと変更は表示されません。または、左上の更新ボタンをクリックして、Camera Manager のリストを手動で更新できます。
- 画像を保存するとき、ファイルパスにUnicode 文字を含めることはできません。Unicode を使用すると保存が失敗します。
- LabVIEW では、
FindNode()
など (IDS peak genericSDK) に使用されるため、テンプレート関数をサポートしません。対応として、FindNode
、FindInvalidatedNode
、FindInvalidatingNode
、FindSelectedNode
、FindSelectingNode
のすべてのテンプレートは、通常の汎用関数に加えて個別の関数として提供されます。 - IDS Vision Cockpit を開いた後にネットワークアダプターが追加、削除、アクティブ化または非アクティブ化された場合、IDS Vision Cockpit を再起動しないと変更は表示されません。
- 複数のカメラが IDS Vision Cockpit のタイルビューで開いている場合、下部にスクロールバーは表示されません。
製品終了
- IDS Vision Cockpit は廃止され、新しいアプリケーションには推奨されなくなります。本バージョンが最後の配布となります。
- IDS peak comfortC API の導入により、IDS Software Suite のユーザーは、新しいプログラミング方法 (GenICam など) を習得しなくても、IDS peak にすばやく簡単に切り替えることができます。このため、IDS sherpa 移行ガイドは今後更新されなくなります。IDS peak comfortC API の使用を推奨します。これは IDS peak バージョン 2.0 移行に含まれています。
ステータス:2022-10-18