すべての新機能が一目瞭然

IDS NXT ソフトウェアリリースのハイライト

IDS NXT 3.1 - ブロックベースエディターによる OCR および物体検出

アップデートにより、OCR やトレーニング済み CNN なしの物体検出など、ルールベースの画像処理が追加され、システム機能が拡張されました。さらに、ワークフローが向上し、OPC UA による統合が容易になりました。

テキスト認識

アップデートにより、画像処理機能 OCR (「光学的文字認識」を略したもの) が、ブロックベースエディターで利用できるようになりました。この新機能では、ドイツ語と英語で書かれたラベルや名刺などの文書上の文字、行全体を画像から探し出し、認識することができます。その後、特定の値またはプロパティを取得できます。

AI なしで物体を検出

AI 機能「物体検出」は IDS NXT で以前から提供されていました。では、ニューラルネットワークをあらかじめトレーニングしなくても物体を検出する必要がある場合は、どうでしょうか。この機能がブロックベースエディターで可能になりました。物体は輝度の値によって特定されます。その後、フィルタリングや仕分けができます。

アテンションマップによる視覚化の改善

AI Vision Studio IDS lighthouse のアテンションマップに基づいて、各テストデータセットに視覚化を作成できるようになりました。ユーザー自身の画像で推論をチェックして、AI の判定を視覚的に再構成し、トレーニングしたニューラルネットワークの品質を評価できます。

OPC-UA へのアクセスをシンプル化

標準化されたマシンビジョン向けコンパニオン仕様の他に、IDS NXT に OPC-UA 経由でアクセスするための、弊社独自の理解しやすい情報モデルも提供しています。これを IDS NXT 3.1 で拡張し、OPC-UA を介してファクトリーオートメーションなどのアプリケーションの統合をさらに容易にしています。

IDS NXT 3.0 - 異常に対する新たな AI 手法

ソフトウェアリリース IDS NXT 3.0 により、オールインワンAIシステムのアプリケーションの可能性を広げ、ディープラーニングの手法を追加するとともに、ニューラルネットワークのトレーニングにおけるトレーサビリティをより確実なものとしています。

異常検知

物体検出と分類に加えて、IDS NXT カメラを異常検出に使用できるようになりました。わずかな量のトレーニングデータで、既知と未知の偏差を確実に判定します。これにより、学習データの作成とアノテーションに要する時間と労力を削減することができます。

コードリーダー

ブロックベースエディターの新しいコードリーダー機能により、IDS NXTカメラでさまざまな種類のコードと必要なパラメータをすばやく簡単に特定、識別、読み取りができるようになります。

トレーニングプロセスの透明性

IDS lighthouse でのトレーニングおよびテストプロセス中に、どの画像領域が分析結果に影響を与えるかがアテンションマップで示されます。これによって、AI をカメラで動作させる前の早期段階でトレーニングエラーやバイアスを検出し、排除できます。開発プロセスでのレビューおよびメンテナンスのループが削減され、迅速にコミッショニングを始動できます。

IDS NXT 2.6 - App your camera!

本ソフトウェアリリースは、アプリ作成の簡略化を重視しています。開発プロジェクトの開始は、プロジェクトの実現にあたって最も大きな難題となりがちです。IDS lighthouse の新しい「ユースケースアシスタント」により、ユーザーはわずか数ステップのガイダンスを受けながらビジョンアプリ全体を構成して、IDS NXT カメラ上で直接実行できます。これもまた新機能であるブロックベースエディターで、ユーザーはプログラミング知識がなくても、独自に物体認識や分類など、AI 画像処理機能のプログラムシーケンスを開発できます。

ユースケースアシスタント

ユースケースアシスタントで、プロジェクトに適したユースケースを選択します。インタビュー形式のように、質問とヒントにより、ビジョンアプリプロジェクトの作成プロセスがウィザードでガイドされ、プログラムコードが作成されます。プロセスの中で、アシスタントは既存のトレーニングプロジェクトとビジョンアプリプロジェクトをリンクするか、必要に応じて新しいトレーニングプロジェクトとデータセットを IDS lighthouse に作成します。

ブロックベースエディター

モジュール形式のブロックとわかりやすいユーザーインターフェースで、特定のプログラミング言語の構文を知らなくても、AI ベースの画像処理 (物体検出や分類など) を使用して、独自のプロジェクトを個々のビジョンアプリとして実現できます。この場合、ビジョンアプリプロジェクトをユーザー自身で作成し、ループや条件文などのプロセスを含む、コードエディターの定義済みブロックを使用して独自のビジョンアプリをグラフィカルに構築します。

混同行列

IDS NXT lighthouse の [トレーニング] タブの [トレーニングセッション] 領域で、バージョン 2.6 でトレーニングした分類ネットワークの混同行列を表示できます。混同行列は分類ネットワークのパフォーマンス評価に適しており、テストまたは検証データが割り当てられたラベルに対してどのように分類されるかを示します。

IDS NXT cockpit でのマルチカメラサポート

複数のカメラについて、カメラのステータス、画像、結果を 1 つの画面で確認し、アプリケーションについて最新の状態を維持できるようになりました。さらに、ログインなどの設定情報を保存してすぐにアクセスできます。

IDS NXT 2.0 - ファクトリーオートメーション向けの AI

今回のアップデートでは、IDS NXTのAI機能を物体認識で拡張し、OPC UAインターフェースを導入、そして新しい開発環境により、カスタム画像処理タスクをビジョンアプリとしてプログラムし、カメラで実行できるようになります。

プロフェッショナルのための新しい開発環境

開発者やAIの専門家は、「IDS NXT Vision App Creator」を使用して、システムをさらに深く理解し、個々のビジョンアプリを作成することで、IDS NXTカメラを独自のニーズに合わせてより良く適応させることができます。また、分類または物体認識を、測定タスクなどの従来の画像処理と組み合わせて、1 台のデバイスに実装することもできます。

OPC UA を介したオートメーション

IDS NXT rio および rome カメラでマシンおよびコントローラーと同じ言語で通信して、タスクや結果を直接交換できるようになりました。OPC UA を使用することで、追加のハードウェアやプログラミングを行うことなく、インテリジェントなカメラをファクトリーオートメーションに統合できます。さらに、標準化された通信により、新しいデバイスの「プラグアンドプロデュース」の基盤が整います。これにより、マシンビジョンシステムのコミッショニング始動までの時間を最短にできます。